ワットポータイトラディッショナルメディカルマッサージスクールは、1955年に文部省認可のもと設立された。 正式名称は ワット プラチェ トゥポン ウィモンマンカララーム(Roong Rian Phaet Phaen Boran Wat Prachetupon) といい、英語名は The Wat Po Thai Traditional Medical Schoolだ。タイマッサージを世界に広めた外国人向けスクールの先駆け的存在としてその意義は大きい。
ところで、ワットポー寺院は、仏歴2331年(西暦1788年)、ラーマ1世によって建てられたタイ国第一級王立寺院。首都バンコクで最も大きく、最も古い寺院。その後ラーマ3世は、各分野の有識者を集め、ワットポーの本堂や回廊、礼拝堂、そしてそれらの周りに建っているサーラー(東屋)の壁や柱に、 タイ医学や占星術・仏教教理・芸術・歴史などに関する知識を分かりやすく解説する絵や文章を描かせた。そしていつしかワットポー寺院はタイの知識の殿堂と呼ばれるようになり、特にタイ医学やマッサージに関する知識が後世に残った。そして、ワットポー寺院は、「マッサージの総本山」として知られるようになったのだ。
ワットポータイトラディッショナルメディカルマッサージスクールは、あくまでも私立のスクール。タイに伝わる伝統的で神秘的な施術スタイルが学べるスクールだと勘違いされることが多いが、ここで学べるのは、このスクール設立時に考案されたマッサージスタイルである。名前がワットポーなので、このような勘違いが生まれているようだが、ワットポー寺院のすぐそばにあるので仕方がないのだ。だから、この私立のワットポーマッサージスクールが「マッサージの総本山」ではない。ここが注意したいポイントだ。
以前として、外国人に人気のスクールだが、タイ人は半額程度で受講できるため、タイ人受講者も多く、インターナショナルな楽しい雰囲気でレッスンを楽しめるのが特徴。2004年に、タイのノンタブリとチェンマイに新しい分校を設立し、2007年には、ナコンパトム・サラヤに併設校チェタワンスクールをさらに充実させたチェタワンヘルススクールを設立している一大スクールグループだ。校舎はヘッドオフィスがあるメイン校舎の他に、近隣にタティアン校舎、そしてフットマッサージの校舎、オイルマッサージの校舎がある。申し込みを行うヘッドオフィスはワットポー寺院の境内ではなく、近くのチャオプラヤ川沿いにある。多くの人がBTSのサパンタクシンでボートに乗り換えてチャオプラヤ川を北上し、タティアンで降りるルートを使う。そこからは歩いて5分ほど。
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